男が履けるかわいい雨靴-03(木型)

今回の木型は、ヒールを10ミリほどにし、頭(つま先)はオブリーク気味に。
イメージは、Sioxのワラビ―を参考にするが、幅を広めにしたいので、印象はだいぶ変わるはず。
10年前に山遊社の工房に見学に通っていたころのチロリアンシューズの印象からか、街履きの雨靴を作ろうと思った際に、軽登山靴を街履きにしたワラビ―が思い浮かんだ。
でも今回はワラビ―を作るわけでは無いので、木型の形にその雰囲気を残せればいいなと思った。クラークスではなくてシオックスなのは、たまたま手元にあったから。

以前に作っていたスニーカーの木型がこれ。
木型02 これを、上記のイメージへ作り変えるには大きな変更点が2つ。
1、 頭の形
2、 ヒールの高さ
頭は見ての通り丸い。ヒールも20ミリで作ってある。

1の頭の形はそれほど大変ではない。余分なところを削ったあと、足りないところに革やウレタン系の樹脂を盛り、また削る。
2のヒールの高さはちょっと大仕事。もともとの木型に切り込みを入れ、木型の角度を変える。この時切り込みは複数個所入れるが、今回は2か所で行った。踵を下げるために1か所と、踵が下がるとつま先が上がってしまうので、それを下げるためにもう1か所。切り込み部分で角度を調節し、固定して樹脂を流す。底面全体の繋がりを滑らかにするため、削って足して、削る。甲部からつま先への繋がりを滑らかにするため、削って、足して、削る。
そうして出来上がったのがこちら。
木型01 加工前と加工後を比較するとこんな感じ。
木型03
サンプルを作ってみて、全体の雰囲気の確認と、履いてみて寸法の確認を行い、必要であれば修正を加える。それはもう少し後の工程。

この紳士の木型を元に、婦人の木型もおこしてみた。
企画の名称は「男の・・・」だが、ひょっとしたら夫人も作ろうか。

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木型について

921では、木型の加工は初期から行います。
1年目の最初の木型の加工は、木型に革やコルクを用いて寸法を大きくします。
次は、大きい木型を削って寸法を小さくします。その際に今回のブログ中にあるようなつま先の形も必要に応じて修正します。
足す。削る。どの部分を足すまたは削ると、履き心地がどう変わり、見た目がどう変わるのか。
足の寸法に対し木型の寸法はどうするべきか、寸法が合っていればいいというわけでは無い、靴を作るために守らなければならないことは何かなど、製作と検証を自分自身で繰り返しながら知識と経験を増やしていきます。
1年目では主に既存の木型をベースに加工を行います。
2年目では、足型をギプスで採り、ウレタン樹脂による足型をベースにした木型づくりなどを行います。トラブルのある足への対応にとても有効な手段となります。
靴学校921
このブログは靴と足のプロフェッショナルを育成する学校
921(クツビト)が情報を提供しています。