ハンドソーンウェルテッド‐04

つり込みの流れをご紹介しましょう。もっと詳しく紹介する本などあると思いますが流れはお分かりいただけると思います。

先ず踵部分の甲革と裏革の間に糊と共に月型芯を挟み、軽くなじませます。
handsewnwelted-04-01


月型が入ったアッパーを木型に被せてバランスを確認します。
handsewnwelted-04-02


裏返して革を引き、つま先と、少し踵寄りの内外3か所を釘で留めます。
handsewnwelted-04-03


バランスを確認します。
handsewnwelted-04-04


ここでバランスがおかしかったら釘を抜いてやり直します。
つま先が良かったら、踵も同様に3か所釘で留めます。
handsewnwelted-04-05


バランスを確認します。
handsewnwelted-04-06


そして土踏まず辺りを2か所引っ張り釘で留めます。
handsewnwelted-04-07


このように、先ず全体のバランスを見ながら、少ない釘で仮止めを行います。
仮留めの状態でデザインのバランスが正確であり、木型にほぼ沿っている必要があります。
それらが確認できたら踵から革をまとめていく作業を行います。

上の写真でもあるように、踵やつま先で革が大きく余っています。それを細かく分散し、しわを靴の裏面に寄せていく作業です。

ワニで余り革を大まかに分散します。
handsewnwelted-04-08 handsewnwelted-04-09


大まかに分けた余り革の山をさらに分散しながら引っ張り、叩いて釘で留めます。
handsewnwelted-04-10

踵をきれいにまとめたら、土踏まず部分も引っ張って釘で留めるをくりかえして指の付け根にあたる部分の手前くらいまで進みます。

つま先の裏革のみをまとめます。
handsewnwelted-04-11


甲革をめくり、つま先の芯を入れます。
handsewnwelted-04-12


めくった甲革を戻し、初めと同様3本の釘で留め、バランスを確認します。
先ほどの踵同様大きな余り革の山を小分けにし、小さな余り革の山をさらに分散しながら引っ張って叩き、釘で留めます。
(真ん中から上が仮に小分けした状態。下は仕上げた状態)
(真ん中から上が仮に小分けした状態。下は仕上げた状態)


完了です
handsewnwelted-04-14

R.F Academyカリキュラム案内

つり込み

R.F Academyでは、1年次のカリキュラムで行うつり込みは約5足です。
ここで紹介した細かく釘で整えるつり込みの他に、糊を用いた簡易版といえるつり込みも行います。
学生にとって、このブログで紹介したような細かなしわを無くしていく作業に目が行きがちになりますが、肝心なのはそこではなく、初めの8本から10本ほどの釘で仮留めする段階にあります。1年目の初めの段階では、この仮づりがきっちり行えることを目標とします。
1年目の後半は手縫いのためのより精度の高いつり込みにおける仕上げをきちんと身に付けます。つり込みの工程は2年次のカリキュラムに於いてトレーニングを行います。

どこを引くとどこに作用するのか、力の入れ具合、力の抜き具合といった力のバランスを、繰り返し行うことで身体に覚え込ませます。
トレーニングを重ねることで徐々に無駄な力が抜け、作業は楽になっていくのに、木型とアッパーの密着度が変わっていくのを実感できるでしょう。こうした効率的な技術向上のカリキュラムはR.F Academy独自のものです。
靴学校921
このブログが靴と足のプロフェッショナルを育成する学校
921(クツビト)が情報を提供しています。