スクイ縫いの糸作り2(糸先作り)
スクイ縫いを行うために、糸先に針をつけなくてはいけません。この針の付け方が、スクイ縫いの効率に影響しますので、とても大切です。
日本の職人の多くはこの糸先の針に金針を使用するのではないでしょうか。
どこのメーカーだったか忘れてしまいましたが、10年以上前に日本で実演を行っていたヨーロッパのメーカーの職人は水鳥の毛だと言う毛針を使っていました。毛先の方(毛根とは反対で、毛根が針先になる)をいくつかに裂き、そこに麻糸を絡めて糸先を作っていて、とてもきれいでした。何度かやって見せてくれましたが、覚えられませんでした。また、ナイロンの針を使用する方もいらっしゃいます。
さて、ここでは金針を付ける糸先の作り方と、金針の取り付けをご紹介します。
単糸とはいえ、麻糸は麻の繊維が縒られてできています。前回、数本を縒り合わせるときは断面を見て時計回りになるように縒りましたが、単糸はこれとは逆で、断面を見ると反時計回りに縒られています。




2つの束それぞれをしっかりと湿らせます。
左手で2つの束の付け根をしっかりと持ち、これらを大きく上下に開き、右太腿の膝近くに置きます。







針の端まで来たら、糸の太い方を引っ張って輪っかが完全になくなったら針の取り付け完了です。針の端に団子が出来ていたら、爪などで引っ掛かりを取るとすっきりします。

靴学校921
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