靴学校が教える偏平足の人が履くと足裏が痛くなる靴

足が痛くなる原因は様々ありますが、その一つに足と靴の相性が悪くて足が痛くなってしまう場合があります。
これは、パターンに合うものは大抵の場合痛みを起こすため、自分の足の特徴を良く知って、もしもデザインが好みであったとしても、買うのを避けるべきです。

偏平足自体のトラブル

扁平足というのは、ご存じのとおり、土ふまずが全くないか、限りなく無い足のことを言います。


これが、扁平足の方の足裏の接地の状態です。
扁平足という足の状態が身体に及ぼ影響についてはここでは言及しないことにするとして、扁平足という足自体は、必ずしも足に痛みを起こすことがありません。完全に足裏が地面に接地してしまっている足の方が足自体に痛みを起こすことは少なく、もうほとんど地面に着いてしまっているけれど、まだかろうじて足裏と地面に隙間がある足の方が足自体や、足周辺に痛みを起こすことが多いです。
足が完全に接地してしまっている扁平足では、接地することで扁平足の進行が止まっている状態では足に痛みが出ることはありませんが、接地してもまだ足が変形しようとする足では、踵やその他足を構成する小さな関節に痛みを生じます。

扁平足と相性の悪い靴の一例


この靴が、今回扁平足と相性の悪い靴としてご紹介する靴です。
一見普通のスニーカーの様ですが、この靴はソール自体がアッパーの一部を兼ねています。
断面はこんなイメージです。

つまり、ソールが深いお皿のようになっていて、足をそこに収めるようにして履きます。

このソールの淵は、靴の内側から見ると良くわかります。オレンジの中敷きの上に、ひとすじ横線が確認できますが、そこがソールの淵のてっぺんということです。中敷きから8~10ミリは立ち上がっています。
この製法では、素材を省くことで軽く仕上げることが出来ることや、ソールがアッパーを立体にすることに一役買っているため、素材がソフトであったり、芯材を用いなくても靴の形を作ることが出来ると言うメリットがあります。しかし、この構造が扁平足にとっては問題となるのです。

扁平足と相性の悪い理由

この靴を裏から見るとこんな感じです。

見ると、土踏まず部分が絞られていることが分かります。

この形状を図にすると、こういう感じになります。
この図に、先ほどの扁平足のフットプリントを重ねると、こうなります。

土ふまず部分を見ると、この方の場合少し浮いているので赤い線上に土ふまずが完全に乗ってしまっているようには見せませんが、ソールの淵の立ち上がりが8ミリほどはありますので、立ち上がったソールの淵が、土踏まずに刺さるようになってしまい、痛みの原因と成ってしまうのです。

この方も今思い返せば、お店で履いた時は土ふまずを支えられているようで気持ちよく感じたのだそうです。
しかし、長く歩くとその部分が痛くて仕方がない。その靴がきっかけで足に痛みが出るようになってしまったのだと思ったのだそうです。つまり、足自体を悪くしてしまったのだと思い、何とかならないかというご相談でした。
しかし、問題は足と靴との相性であることを説明し、今回はその立ち上がったソールの足に当たる部分を外側からギリギリまで削りました。足へのストレスをかなり和らげることが出来ましたが、それでも当たりが無くなるわけではありませんでした。

この靴と相性の良い足もある

この方は、奥様が同じモデルの婦人用を履いていて、とても履き心地が良いと強く薦められてこの靴を購入したそうです。奥様は、この方とは異なり、土踏まずはやや高めでした。ですから、扁平足の方に取ってはトラブルとなっていたソールの淵が足にストレスとなることが無く、むしろこの靴との相性が良かったため、良さを十分に感じることが出来たのです。扁平足の方にとっては相性の悪い靴だったとしても、全ての人にとって悪い靴ではなく、相性の合う人に取ってはお勧めの靴となるということです。
自分の足の特徴を知り、相性の良い靴、相性の悪い靴の特徴を知ることで、足へのストレスや、足の痛みへの不安を回避することが出来ます。
靴学校921
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