吊り込みをしてからモカ抜い チロリアンシューズ03(型紙)

どういう木型を作るかについては紹介しました。
実際に作った木型を元にデザインして、作った型紙が思っていたデザインになっているかどうかを確認してみます。
確認作業と言っても、特別な方法があるわけではなくて、型紙のとおりにアッパーを作って、木型につり込んでみます。
このとき、アッパーの表革だけで行うこともできますが、今回は裏をつけて、実際に作る靴に近い状態で確認を行います。
作ってみた木型を使って作った靴が、思っていた形になっているかの確認も同時に行うためです。
それから、今回は作る工程の確認も行うためにも、裏つきのアッパーを作ります。

チロリアンシューズのモカ縫いの経験がないので、そのテストも兼ねています。
惜しまれながら閉店してしまった登山靴工房の山靴高橋では、チロリアンシューズのモカ縫いは、アッパー製作の途中で一回つり込んで、その状態でモカを縫っていました。
製甲師さんが、作りかけのアッパーを隣の底付師さんに渡して、それを軽めにつり込んで、製甲師さんに返していたように思います。
そのやり取りを見るのが何故か好きでした。



ひょっとしたらモカ縫いも底付師さんがやっていたような気もしてきました。
2003年の記憶なので、どっちだったか。
とりあえず今回はどちらも一人が行います。



1回目

モカ縫いのピッチを3ミリで、糸は4本縒りを使っています。
つり込まれた状態の写真を撮り忘れています。
修正点を確認して、型紙を修正します。

2回目(左足)

モカ縫いのピッチを5ミリにして、糸は4本縒りを使っています。
形にはなりましたが、まだちょっと作りづらいところがあったので、再度型紙を修正

3回目(右足)

モカ縫いのピッチは5ミリのまま、糸を6本縒りにしました。

2回目と3回目を比較して、モカは5ミリピッチの、6本縒りの糸が良いようです。

モカ縫いは、一針ずつ穴を開けながら縫います。
穴を開けるための針と、穴を拾うために糸の先につける針があります。
糸先につける針を、1、2回目は金針で、3回目はナイロンの毛針で行いました。
普段のモカ縫いは金針で行っているのですが、山靴高橋では毛針で縫っていたのを思い出し、毛針を試してみたら、チロリアンシューズの、つり込んでからのモカ縫いについては、毛針の方がやりやすかったです。

右から1回目、2回目、3回目

ここに、つま先の芯と、横の芯が入りますので、ゴロッとした印象に仕上がりそうです。
木型、型紙は3回目の物で良さそうです。
これで製作に掛かります。


この確認作業は、革だけではなく、紙で行うこともあります。デザインのバランスを見る場合や、つじつまが合っているかの確認は紙でも出来ます。
革よりも紙の方が安いですし、糊で貼るだけで確認できます。革の場合は、糊だけだとつり込みが出来ませんので、ミシンをかける必要があります。
既に使ったことのある木型であれば、紙で十分な場合もあります。または、一回紙で作ってから、革で試作することもあるでしょう。
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