スニーカー企画 -02(アッパーデザイン)

普段紳士靴を作ってはいても、同じ靴とはいえスニーカーはやはり畑違いです。
作りなれた紳士靴の延長でスニーカーを作ることは特別難しくはありません。実際に、多くの紳士靴ブランドがレザースニーカーを作っていて種類も豊富です。
しかしながら、ここで作りたいのはそういう靴ではなく、スポーツシューズブランドが作るスニーカーと並べて同じ類のものだと言える靴にしたいのです。
本当ならこのタイミングで、何が違うのかを説明したいところですが、具体的に何がどう違うのかを確認しながら進めていくことになりますので、ここでは、こうやってみたらこうなったという紹介になっていくよていです。

先ずはスニーカーのデザインにどんな物があるのかを知るために、Instagramでスニーカーの写真を時間がれば見続けて、とにかくたくさんのデザインを見ました。
しばらく見続けていると、見たことのある画像を何度も見ることになってくると、いつの間にか気になったデザインの型紙を、頭の中で作る作業をするようになっていました。
この、頭の中で型紙を作る作業が、とても良い気づきにつながりました。

それは、スニーカーのデザインも4種類しかなく、紳士靴と全く同じだったのです。
紳士靴に比べて圧倒的にデザイン数の豊富なスニーカーも、基本は4種類で、その種類というのは、内羽根、外羽根、スリッポン、サドルです。
紳士靴とスニーカーは、デザインの基本が同じ構造なのに、ぜんぜん違った雰囲気に見えます。しかしながらそこに、スニーカーの雰囲気を引き出すヒントの一つがあるのだと思います。

アッパーについて、デザインの基本的な部分は同じでも、全く違う靴に見える理由を考えてみることにします。
1つ目は、パーツの多さ。
2つ目は踵の深さと甲の深さ
3つ目はふっくら感
4つ目は自由な素材

こんなところでしょうか。

必ずしも全てが当てはまるわけではありません。パーツの多いデザインはそれだけでスニーカーらしさが出ますから素材を選ばずスニーカーの雰囲気が出せますし、パーツの少ない靴では素材がふわっと柔らかな印象を与える物を使っている場合が多く、それによってスニーカーらしく感じさせます。
このことから一つスニーカーらしく見えるのに必要な用件として考えられることは、柔らかな素材は、その素材自体の表情によって、パーツの多いデザインはパーツの切り替えとステッチによって、どちらの場合も靴を見たときに多数の線が色々な方向に走っています。見た目上の線の多さもスニーカーだと感じさせる一つの要因だと言えます。
それからもちろん、パーツが少なくてフワッとしていなくてもスニーカーっぽくなるデザインはあります。しかしそれが、冒頭でお話しした既に紳士靴のメーカーで作っているレザースニーカーです。つまり、このタイプは今回作ろうとしている靴のデザインからは除外されます。 また、ナイロンなどの繊維や合皮、樹脂などの素材が使われることの多いスニーカーですが、今回アッパーの表素材は革にします。
こういったことを、試作を通じて検証しながら進めていきます。
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