ノルベジェーゼの目幅と糸の太さ チロリアンシューズ05(スクイ縫いの補足)

今回の縫いの使用と、説明の補足をしようと思い、再度スクイ縫いについての紹介です。
登山用ではなく、あくまでも街履きがメインのため、ステッチは幅を少し狭くし、糸は細めになっています。


ステッチの幅は写真のとおりで、糸は、単糸を9本縒って使っています。

それから、中底の加工について、登山靴では、中底の内側部分に溝を切るのではなく、切込みを入れただけで縫うことで、切り込みの中に糸が埋まるようにします。





写真のような斜めの切り込みだけの加工は、ノルベジェーゼでもノルウィージャンウェルトでも同じようにしています。ハンドソーンウェルトの靴では、ウェルトの縫い直しの修理を行うことがありますが、登山靴では違います。本底の張替えの際に出し縫いの縫い直しを行うことはあっても、ウェルトの縫い直しは行わないことを前提としていて、「ウェルトがだめになったら終わりだよ」というのが、登山靴の職人さんの話でした。ほどくことを前提にした縫い仕立ては、山登りという過酷な状況の中で使用される靴作りにおいては、想定していないということでしょう。
この考え方は製作する上の選択肢として、とても大切な考え方の一つだと思うので、紹介しておこうと思います。
靴学校921
このブログが靴と足のプロフェッショナルを育成する学校
921(クツビト)が情報を提供しています。