靴擦れをおこすサンダルの対処法

サンダルは普通の靴と違い、足が露出する部分があります。その部分はアッパーが途切れているため、そこから足が外にはみ出すようになります。はみ出した足は、再度アッパーの中に入るため、アッパーの断端が足へのストレスポイントとなりがちです。また、ベルトを組み合わせて作られたサンダルでは、そのようなストレスのかかる場所はより多くなり、どこで靴擦れをおこしてもおかしくありません。

では、どのような方法で靴擦れをおこしている箇所を修正したらいいのでしょうか。靴擦れをおこしやすい箇所というのは、先に説明したアッパーが途切れている部分の端です。この端の状態に合わせて、加工の仕方が変わります。どういう状態なのかというと、ベルトで作られたサンダルの場合、ライニングが硬くて断端がこすれる場合、ライニングが硬くてステッチが足にあたってしまう場合、そして一番多いのが、木型を抜いたことでアッパーの痩せによってアッパーが足にくい込むようになってしまっている場合です。

それぞれの対処法を紹介します。ベルトの組み合わせで作られている靴では、細いベルトの場合ある程度動いてくれるため、靴擦れになる場所をよけてくれることがあります。しかし、少し幅のあるベルトの場合にはそうはいきません。問題となるのは、ベルトの端が折り込まれることで厚みを持ち、硬くなることです。既製品の折り込みは、折り込んだ後にハンマーでたたかれていることが少ないため、容易に潰すことができます。ある箇所が点で足にあたっている場合には、その部分だけをハンマーでたたいて潰すことで足あたりを軽減することができます。硬さが問題の場合には、揉んで柔らかくすることもとても有効です。

次に、ライニングに硬い素材が用いられている際におこるのが、「ステッチが沈みきらずに触れることができる」と、「ライニングの断端の角が足に触れる」の2つです。ステッチの方は、糸調子も関係しているかもしれませんが、いずれにしても、たたいて糸を沈めることが有効になります。ライニングの断端の角が足に触れてしまってい場合には、糸を切らないように注意しながら、ライニングの角をハサミで切り落とすだけで足へのストレスはずっと軽くなります。

最も多いケースである、アッパーの痩せによる内側へのくい込みは、ポイントストレッチャーによるアッパーの断端の向きの変更が有効です。ポイントストレッチャーをしっかりとアッパーに当てるのではなく、アッパーの断端がポイントストレッチャーの輪の中央に来るようにして、挟みます。すると、断端の角度が変わり、足へくい込むことが防げます。



このようにアッパーが内側へくい込むのは、つり込みの際の引っ張り加減が大きく関係していると思われます。痩せてしまって足にくい込むのですから、伸ばしてあげることで解消するはずです。しかし、ただ伸ばしてしまうと、伸びたゴムのように、だらしない感じになってしまいます。全体的に足を圧迫してしまっている場合や、甲の部分のくい込みについては、全体的に伸ばしてあげることが有効ですが、足を支える面積の少ないサンダルでは、必要以上に全体を伸ばすことは避けたいという風に考えていますので、最小限の、足にあたってストレスとなっている部分だけを、足にくい込まないように外側へとラインを変えてあげるだけで靴擦れを防げるのなら、その方が良いでしょう。
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